芥川賞 受賞作品 一覧

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芥川龍之介賞の概要

　芥川龍之介賞（あくたがわりゅうのすけしょう）、通称芥川賞は、純文学の新人に与えられる文学賞である。文藝春秋社内の日本文学振興会によって選考が行われ、賞が授与される。

　大正時代を代表する小説家の一人・芥川龍之介の業績を記念して、友人であった菊池寛が1935年に直木三十五賞（直木賞）とともに創設し以降年2回発表される。第二次世界大戦中の1945年から一時中断したが1949年に復活した。新人作家による発表済みの短編・中編作品が対象となり、選考委員の合議によって受賞作が決定される。受賞者には、正賞として懐中時計、副賞として100万円が授与され、受賞作は『文藝春秋』に掲載される。

芥川龍之介賞　出典:フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』　2019年6月10日

受賞作品 一覧

回年期作者・作品名
第   1回1935年上半期石川達三「蒼氓」
第   2回下半期該当作品なし（二・二六事件のため審査中止）
第   3回1936年上半期

小田嶽夫「城外」
鶴田知也「コシャマイン記」

第   4回下半期

石川淳「普賢」
冨澤有爲男「地中海」

第   5回1937年上半期尾崎一雄「暢気眼鏡」他
第   6回下半期火野葦平「糞尿譚」
第   7回1938年上半期中山義秀「厚物咲」
第   8回下半期中里恒子「乗合馬車」他
第   9回1939年上半期

半田義之「鶏騒動」
長谷健「あさくさの子供」

第 10回下半期寒川光太郎「密獵者」
第 11回1940年上半期高木卓「歌と門の盾」（受賞辞退）
第 12回下半期櫻田常久「平賀源内」
第 13回1941年上半期多田裕計「長江デルタ」
第 14回下半期芝木好子「青果の市」
第 15回1942年上半期該当作品なし
第 16回下半期倉光俊夫「連絡員」
第 17回1943年上半期石塚喜久三「纏足の頃」
第 18回下半期東野邊薫「和紙」
第 19回1944年上半期

八木義徳「劉廣福」
小尾十三「登攀」

第 20回下半期清水基吉「雁立」
※第二次世界大戦のため中断
第 21回1949年上半期

由起しげ子「本の話」
小谷剛「確証」

第 22回下半期井上靖「闘牛」
第 23回1950年上半期辻亮一「異邦人」
第 24回下半期該当作品なし
第 25回1951年上半期

安部公房「壁 S・カルマ氏の犯罪」
石川利光「春の草」他

第 26回下半期堀田善衛「広場の孤独」「漢奸」その他
第 27回1952年上半期該当作品なし
第 28回下半期

五味康祐「喪神」
松本清張「或る『小倉日記』伝」

第 29回1953年上半期安岡章太郎「悪い仲間・陰気な愉しみ」
第 30回下半期該当作品なし
第 31回1954年上半期吉行淳之介「驟雨」その他
第 32回下半期

小島信夫「アメリカン・スクール」
庄野潤三「プールサイド小景」

第 33回1955年上半期遠藤周作「白い人」
第 34回下半期石原慎太郎「太陽の季節」
第 35回1956年上半期近藤啓太郎「海人舟」
第 36回下半期該当作品なし
第 37回1957年上半期菊村到「硫黄島」
第 38回下半期開高健「裸の王様」
第 39回1958年上半期大江健三郎「飼育」
第 40回下半期該当作品なし
第 41回1959年上半期斯波四郎「山塔」
第 42回下半期該当作品なし
第 43回1960年上半期北杜夫「夜と霧の隅で」
第 44回下半期三浦哲郎「忍ぶ川」
第 45回1961年上半期該当作品なし
第 46回下半期宇能鴻一郎「鯨神」
第 47回1962年上半期川村晃「美談の出発」
第 48回下半期該当作品なし
第 49回1963年上半期

後藤紀一「少年の橋」
河野多惠子「蟹」

第 50回下半期田辺聖子「感傷旅行 センチメンタル・ジャーニィ」
第 51回1964年上半期柴田翔「されどわれらが日々──」
第 52回下半期該当作品なし
第 53回1965年上半期津村節子「玩具」
第 54回下半期高井有一「北の河」
第 55回1966年上半期該当作品なし
第 56回下半期丸山健二「夏の流れ」
第 57回1967年上半期大城立裕「カクテル・パーティー」
第 58回下半期柏原兵三「徳山道助の帰郷」
第 59回1968年上半期

丸谷才一「年の残り」
大庭みな子「三匹の蟹」

第 60回下半期該当作品なし
第 61回1969年上半期

庄司薫「赤頭巾ちゃん気をつけて」
田久保英夫「深い河」

第 62回下半期清岡卓行「アカシヤの大連」
第 63回1970年上半期

吉田知子「無明長夜」
古山高麗雄「プレオー8の夜明け」

第 64回下半期古井由吉「杳子」
第 65回1971年上半期該当作品なし
第 66回下半期

李恢成「砧をうつ女」
東峰夫「オキナワの少年」

第 67回1972年上半期

畑山博「いつか汽笛を鳴らして」
宮原昭夫「誰かが触った」

第 68回下半期

山本道子 「ベティさんの庭」
郷静子「れくいえむ」

第 69回1973年上半期三木卓「鶸」
第 70回下半期

野呂邦暢「草のつるぎ」
森敦「月山」

第 71回1974年上半期該当作品なし
第 72回下半期

日野啓三「あの夕陽」
阪田寛夫「土の器」

第 73回1975年上半期林京子「祭りの場」
第 74回下半期

中上健次「岬」
岡松和夫「志賀島」

第 75回1976年上半期村上龍「限りなく透明に近いブルー」
第 76回下半期該当作品なし
第 77回1977年上半期三田誠広「僕って何」
池田満寿夫「エーゲ海に捧ぐ」
第 78回下半期

宮本輝「螢川」
高城修三 「榧の木祭り」

第 79回1978年上半期高橋揆一郎「伸予」
高橋三千綱「九月の空」
第 80回下半期該当作品なし
第 81回1979年上半期重兼芳子「やまあいの煙」
青野聰「愚者の夜」
第 82回下半期森禮子「モッキングバードのいる町」
第 83回1980年上半期該当作品なし
第 84回下半期尾辻克彦「父が消えた」
第 85回1981年上半期吉行理恵「小さな貴婦人」
第 86回下半期該当作品なし
第 87回1982年上半期該当作品なし
第 88回下半期加藤幸子 「夢の壁」
唐十郎「佐川君からの手紙」
第 89回1983年上半期該当作品なし
第 90回下半期笠原淳「杢二の世界」
高樹のぶ子「光抱く友よ」
第 91回1984年上半期該当作品なし
第 92回下半期木崎さと子「青桐」
第 93回1985年上半期該当作品なし
第 94回下半期米谷ふみ子「過越しの祭」
第 95回1986年上半期該当作品なし
第 96回下半期該当作品なし
第 97回1987年上半期村田喜代子「鍋の中」
第 98回下半期池澤夏樹「スティル・ライフ」
三浦清宏「長男の出家」
第 99回1988年上半期新井満 「尋ね人の時間」
第100回下半期南木佳士「ダイヤモンドダスト」
李良枝「由煕」
第101回1989年上半期該当作品なし
第102回下半期大岡玲「表層生活」
瀧澤美恵子「ネコババのいる町で」
第103回1989年上半期辻原登「村の名前」
第104回
下半期
小川洋子「妊娠カレンダー」
第105回1991年上半期辺見庸「自動起床装置」
荻野アンナ「背負い水」
第106回下半期松村栄子「至高聖所アバトーン」
第107回1992年上半期藤原智美「運転士」
第108回下半期多和田葉子「犬婿入り」
第109回1993年上半期吉目木晴彦「寂寥郊野」
第110回下半期奥泉光「石の来歴」
第111回1994年上半期室井光広「おどるでく」
笙野頼子「タイムスリップ・コンビナート」
第112回下半期該当作品なし
第113回1995年上半期保坂和志「この人の閾」
第114回下半期又吉栄喜「豚の報い」
第115回1996年上半期川上弘美「蛇を踏む」
第116回下半期辻仁成「海峡の光」
柳美里「家族シネマ」
第117回1997年上半期目取真俊「水滴」
第118回下半期該当作品なし
第119回1998年上半期花村萬月「ゲルマニウムの夜」
藤沢周「ブエノスアイレス午前零時」
第120回下半期平野啓一郎「日蝕」
第121回1999年上半期該当作品なし
第122回下半期玄月「蔭の棲みか」
藤野千夜「夏の約束」
第123回2000年上半期町田康「きれぎれ」
松浦寿輝「花腐し」
第124回下半期青来有一「聖水」
堀江敏幸「熊の敷石」
第125回2001年上半期玄侑宗久「中陰の花」
第126回下半期長嶋有「猛スピードで母は」
第127回2002年上半期吉田修一「パーク・ライフ」
第128回下半期大道珠貴「しょっぱいドライブ」
第129回2003年上半期吉村萬壱「ハリガネムシ」
第130回下半期金原ひとみ「蛇にピアス」
綿矢りさ「蹴りたい背中」
第131回2004年上半期モブ・ノリオ「介護入門」
第132回下半期阿部和重「グランド・フィナーレ」
第133回2005年上半期中村文則「土の中の子供」
第134回下半期絲山秋子「沖で待つ」
第135回2006年上半期伊藤たかみ「八月の路上に捨てる」
第136回下半期青山七恵「ひとり日和」
第137回2007年上半期諏訪哲史「アサッテの人」
第138回下半期川上未映子「乳と卵」
第139回2008年上半期楊逸「時が滲む朝」
第140回下半期津村記久子「ポトスライムの舟」
第141回2009年上半期磯崎憲一郎「終の住処」
第142回下半期該当作品なし
第143回2010年上半期赤染晶子「乙女の密告」
第144回下半期朝吹真理子「きことわ」
西村賢太「苦役列車」
第145回2011年上半期該当作品なし
第146回下半期円城塔「道化師の蝶」
田中慎弥「共喰い」
第147回2012年上半期鹿島田真希「冥土めぐり」
第148回下半期黒田夏子「abさんご」
第149回2013年上半期藤野可織「爪と目」
第150回下半期小山田浩子「穴」
第151回2014年上半期柴崎友香「春の庭」
第152回下半期小野正嗣「九年前の祈り」
第153回2015年上半期羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」
又吉直樹「火花」
第154回下半期滝口悠生「死んでいない者」
本谷有希子「異類婚姻譚」
第155回2016年上半期村田沙耶香「コンビニ人間」
第156回下半期山下澄人「しんせかい」
第157回2017年上半期沼田真佑「影裏」
第158回下半期石井遊佳「百年泥」
若竹千佐子「おらおらでひとりいぐも」
第159回2018年上半期高橋弘希「送り火」
第160回下半期上田岳弘「ニムロッド」
町屋良平「1R1分34秒」