直木賞 受賞作品 一覧

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直木三十五賞の概要

直木三十五賞（なおきさんじゅうごしょう）は、無名・新人及び中堅作家による大衆小説作品に与えられる文学賞である。通称は直木賞。

かつては芥川賞と同じく無名・新人作家に対する賞であったが、次第に中堅作家中心に移行、現在ではほぼキャリアは関係なくなっており、長老級の大ベテランが受賞することも多々ある。
文藝春秋社社長の菊池寛が友人の直木三十五を記念して1935年に芥川龍之介賞（芥川賞）とともに創設し、以降年２回発表される。
授賞する作品は選考委員の合議によって決定される。第６回から、財団法人日本文学振興会により運営されている。第二次世界大戦中の1945年から一時中断したが、1949年に復活した。
受賞者には正賞として懐中時計、副賞として100万円が贈呈され、受賞作は『オール讀物』に掲載される。

直木三十五賞　出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』　2019年5月18日

受賞作品 一覧

回年期作者・作品名
第 1 回1935年上半期川口松太郎「鶴八鶴次郎」　「風流深川唄」　「明治一代女」
第 2 回下半期鷲尾雨工「吉野朝太平記」他
第 3 回1936年上半期海音寺潮五郎「天正女合戦」　「武道傳來記」
第 4 回下半期木々高太郎「人生の阿呆」他
第 5 回1937年上半期該当作品なし
第 6 回下半期井伏鱒二「ジョン萬次郎漂流記」他
第 7 回1938年上半期橘外男「ナリン殿下への回想」
第 8 回下半期大池唯雄「兜首」「秋田口の兄弟」
第 9 回1939年上半期該当作品なし
第 10回下半期該当作品なし
第 11回1940年上半期堤千代「小指」他
河内仙介「軍事郵便」
第 12回下半期村上元三「上総風土記」他
第 13回1941年上半期木村荘十「雲南守備兵」
第 14回下半期該当作品なし
第 15回1942年上半期該当作品なし
第 16回下半期田岡典夫「強情いちご」他
神崎武雄「寛容」他
第 17回1943年上半期山本周五郎「日本婦道記」（受賞辞退）
第 18回下半期森荘已池「山畠」「蛾と笹舟」
第 19回1944年上半期岡田誠三「ニューギニア山岳戦」
第 20回下半期該当作品なし
   ※第二次世界大戦のため中断
第 21回1949年上半期富田常雄「面」「刺青」他
第 22回下半期山田克郎「海の廃園」
第 23回1950年上半期今日出海「天皇の帽子」
小山いと子「執行猶予」
第 24回下半期檀一雄「長恨歌」　「真説石川五右衛門」
第 25回1951年上半期源氏鶏太「英語屋さん」　「颱風さん」　「御苦労さん」
第 26回下半期久生十蘭「鈴木主水」
柴田錬三郎「イエスの裔」
第 27回1952年上半期藤原審爾「罪な女」他
第 28回下半期立野信之「叛乱」
第 29回1953年上半期該当作品なし
第 30回下半期該当作品なし
第 31回1954年上半期有馬頼義「終身未決囚」
第 32回下半期梅崎春生「ボロ家の春秋」
戸川幸夫「高安犬物語」
第 33回1955年上半期該当作品なし
第 34回下半期新田次郎「強力伝」
邱永漢「香港」
第 35回1956年上半期南條範夫「燈台鬼」
今官一「壁の花」
第 36回下半期今東光「お吟さま」
穂積驚「勝烏」
第 37回1957年上半期江崎誠致「ルソンの谷間」
第 38回下半期該当作品なし
第 39回1958年上半期山崎豊子「花のれん」
榛葉英治「赤い雪」
第 40回下半期城山三郎「総会屋錦城」
多岐川恭「落ちる」
第 41回1959年上半期渡辺喜恵子「馬淵川」
平岩弓枝「鏨師」
第 42回下半期司馬遼太郎「梟の城」
戸板康二「團十郎切腹事件」他
第 43回1960年上半期池波正太郎「錯乱」
第 44回下半期寺内大吉「はぐれ念仏」
黒岩重吾「背徳のメス」
第 45回1961年上半期水上勉「雁の寺」
第 46回下半期伊藤桂一「螢の河」
第 47回1962年上半期杉森久英「天才と狂人の間」
第 48回下半期山口瞳「江分利満氏の優雅な生活」
杉本苑子「孤愁の岸」
第 49回1963年上半期佐藤得二「女のいくさ」
第 50回下半期安藤鶴夫「巷談本牧亭」
和田芳恵「塵の中」
第 51回1964年上半期該当作品なし
第 52回下半期永井路子「炎環」
安西篤子「張少子の話」
第 53回1965年上半期藤井重夫「虹」
第 54回下半期新橋遊吉「八百長」
千葉治平「虜愁記」
第 55回1966年上半期立原正秋「白い罌粟」
第 56回下半期五木寛之「蒼ざめた馬を見よ」
第 57回1967年上半期生島治郎「追いつめる」
第 58回下半期野坂昭如「アメリカひじき」　「火垂るの墓」
三好徹「聖少女」
第 59回1968年上半期該当作品なし
第 60回下半期陳舜臣「青玉獅子香炉」
早乙女貢「僑人の檻」
第 61回1969年上半期佐藤愛子「戦いすんで日が暮れて」
第 62回下半期該当作品なし
第 63回1970年上半期結城昌治「軍旗はためく下に」
渡辺淳一「光と影」
第 64回下半期豊田穣「長良川」
第 65回1971年上半期該当作品なし
第 66回下半期該当作品なし
第 67回1972年上半期綱淵謙錠「斬」
井上ひさし「手鎖心中」
第 68回下半期該当作品なし
第 69回1973年上半期長部日出雄「津軽世去れ節」「津軽じょんから節」
藤沢周平「暗殺の年輪」
第 70回下半期該当作品なし
第 71回1974年上半期藤本義一「鬼の詩」
第 72回下半期半村良「雨やどり」
井出孫六「アトラス伝説」
第 73回1975年上半期該当作品なし
第 74回下半期佐木隆三「復讐するは我にあり」
第 75回1976年上半期該当作品なし
第 76回下半期三好京三「子育てごっこ」
第 77回1977年上半期該当作品なし
第 78回下半期該当作品なし
第 79回1978年上半期津本陽「深重の海」
色川武大「離婚」　
第 80回下半期宮尾登美子「一絃の琴」
有明夏夫「大浪花諸人往来」　
第 81回1979年上半期田中小実昌「浪曲師朝日丸の話」「ミミのこと」
阿刀田高「ナポレオン狂」　
第 82回下半期該当作品なし
第 83回1980年上半期向田邦子「花の名前」　「かわうそ」「犬小屋」
志茂田景樹「黄色い牙」　
第 84回下半期中村正軌「元首の謀叛」　
第 85回1981年上半期青島幸男「人間万事塞翁が丙午」　
第 86回下半期つかこうへい「蒲田行進曲」
光岡明「機雷」　
第 87回1982年上半期深田祐介「炎熱商人」
村松友視「時代屋の女房」　
第 88回下半期該当作品なし
第 89回1983年上半期胡桃沢耕史「黒パン俘虜記」　
第 90回下半期神吉拓郎「私生活」
高橋治「秘伝」　
第 91回1984年上半期連城三紀彦「恋文」
難波利三「てんのじ村」　
第 92回下半期該当作品なし
第 93回1985年上半期山口洋子「演歌の虫」「老梅」　
第 94回下半期森田誠吾「魚河岸ものがたり」
林真理子「最終便に間に合えば」「京都まで」　
第 95回1986年上半期皆川博子「恋紅」　
第 96回下半期逢坂剛「カディスの赤い星」
常盤新平「遠いアメリカ」　
第 97回1987年上半期白石一郎「海狼伝」
山田詠美「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー」　
第 98回下半期阿部牧郎「それぞれの終楽章」　
第 99回1988年上半期西木正明「凍れる瞳」「端島の女」
景山民夫「遠い海から来たCOO」　
第100回下半期杉本章子「東京新大橋雨中図」
藤堂志津子「熟れてゆく夏」　
第101回1989年上半期ねじめ正一「高円寺純情商店街」
笹倉明「遠い国からの殺人者」　
第102回下半期星川清司「小伝抄」
原尞「私が殺した少女」　
第103回1990年上半期泡坂妻夫「蔭桔梗」　
第104回下半期古川薫「漂泊者のアリア」　
第105回1991年上半期宮城谷昌光「夏姫春秋」
芦原すなお「青春デンデケデケデケ」　
第106回下半期高橋義夫「狼奉行」
高橋克彦「緋い記憶」　
第107回1992年上半期伊集院静「受け月」　
第108回下半期出久根達郎「佃島ふたり書房」　
第109回1993年上半期高村薫「マークスの山」
北原亞以子「恋忘れ草」　
第110回下半期佐藤雅美「恵比寿屋喜兵衛手控え」
大沢在昌「新宿鮫 無間人形」　
第111回1994年上半期中村彰彦「二つの山河」
海老沢泰久「帰郷」　
第112回下半期該当作品なし
第113回1995年上半期赤瀬川隼「白球残映」　
第114回下半期小池真理子「恋」
藤原伊織「テロリストのパラソル」　
第115回1996年上半期乃南アサ「凍える牙」　
第116回下半期坂東眞砂子「山妣」　
第117回1997年上半期篠田節子「女たちのジハード」
浅田次郎「鉄道員（ぽっぽや）」　
第118回下半期該当作品なし
第119回1998年上半期車谷長吉「赤目四十八瀧心中未遂」　
第120回下半期宮部みゆき「理由」　
第121回1999年上半期佐藤賢一「王妃の離婚」
桐野夏生「柔らかな頬」　
第122回下半期なかにし礼「長崎ぶらぶら節」　
第123回2000年上半期船戸与一「虹の谷の五月」
金城一紀「GO」　
第124回下半期山本文緒「プラナリア」
重松清「ビタミンF」　
第125回2001年上半期藤田宜永「愛の領分」　
第126回下半期山本一力「あかね空」
唯川恵「肩ごしの恋人」　
第127回2002年上半期乙川優三郎「生きる」　
第128回下半期該当作品なし
第129回2003年上半期石田衣良「4TEEN フォーティーン」
村山由佳「星々の舟」　
第130回下半期江國香織「号泣する準備はできていた」
京極夏彦「後巷説百物語」　
第131回2004年上半期奥田英朗「空中ブランコ」
熊谷達也「邂逅の森」　
第132回下半期角田光代「対岸の彼女」　
第133回2005年上半期朱川湊人「花まんま」　
第134回下半期東野圭吾「容疑者Xの献身」　
第135回2006年上半期三浦しをん「まほろ駅前多田便利軒」
森絵都「風に舞いあがるビニールシート」　
第136回下半期該当作品なし
第137回2007年上半期松井今朝子「吉原手引草」　
第138回下半期桜庭一樹「私の男」　
第139回2008年上半期井上荒野「切羽へ」　
第140回下半期天童荒太「悼む人」
山本兼一「利休にたずねよ」　
第141回2009年上半期北村薫「鷺と雪」　
第142回下半期佐々木譲「廃墟に乞う」
白石一文「ほかならぬ人へ」　
第143回2010年上半期中島京子「小さいおうち」　
第144回下半期木内昇「漂砂のうたう」
道尾秀介「月と蟹」　
第145回2011年上半期池井戸潤「下町ロケット」　
第146回下半期葉室麟「蜩ノ記」　
第147回2012年上半期辻村深月「鍵のない夢を見る」　
第148回下半期朝井リョウ「何者」
安部龍太郎「等伯」　
第149回2013年上半期桜木紫乃「ホテルローヤル」　
第150回下半期朝井まかて「恋歌」
姫野カオルコ「昭和の犬」　
第151回2014年上半期黒川博行「破門」　
第152回下半期西加奈子「サラバ!」　
第153回2015年上半期東山彰良「流」　
第154回下半期青山文平「つまをめとらば」　
第155回2016年上半期荻原浩「海の見える理髪店」　
第156回下半期恩田陸「蜜蜂と遠雷」　
第157回2017年上半期佐藤正午「月の満ち欠け」　
第158回下半期門井慶喜「銀河鉄道の父」　
第159回2018年上半期島本理生「ファーストラヴ」
第160回下半期真藤順丈「宝島」